リスク工学研究会(RERM)

リスク・レジリエンス工学学位プログラムでは,定期的にリスク工学研究会(Risk Engineering Research Meeting : RERM)を開催しています。参加は自由ですので,教員,学生を問わず,専攻外の方でも,興味をお持ちの方はふるってご参加ください。

趣旨

近年,個人・企業等の自然災害のリスクおよび社会リスクに対する関心は高くなってきている.地球規模での高度情報化が進み,社会システムも複雑化する一方で,ひとつの事象を限定的な分野内で把握し,問題点を解決することは年々難しくなっている.リスク評価の難しさは,社会の複雑化と密接に関連しており,リスクに対する関心の高まりは,昨今の複雑かつグローバルな社会事象を反映していると思われる.

そのような背景の中で,2002年度 リスク工学専攻には電子情報,機能工学,社会工学から「リスク」をキーワードとして異なる分野の研究者が集まった.

2020年度からリスク・レジリエンス学位プログラムに発展的に移行し、リスク・レジリエンス基盤,情報システム・セキュリティ,都市防災・社会レジリエンス,環境・エネルギーシステムといった研究会設置当初より複雑化した社会の多様なリスク・レジリエンスに対応可能な研究者により構成されている.

しかし,リスク・レジリエンスのニーズに応えるためには抽象的なレベルでの議論ではなく,具体的な構想を練らねばならず,次の二点が必要であると考える.

ひとつは,各構成員がリスク・レジリエンス工学学位プログラムに適した研究をしっかりと進めていくことであり,もうひとつはこれらの各研究を可能な範囲で連携していき学位プログラム内での共同研究プロジェクトとして立ち上げることである.

それらが集まった時に自ずとリスク・レジリエンス工学学位プログラムとしてのユニークな将来構想が見えてくる.

2025年度開催RERM

第235回リスク工学研究会

講演日時 2025年7月14日(月) 18:15-19:15
場所 総合研究棟B0110とTeamsによるハイブリッド開催
講演者 山崎光悦氏(福島国際研究教育機構(F-REI))
講演題目 東日本大震災・原子力災害からの創造的復興を目指す福島国際研究教育機構の取組み
講演概要 地震と津波、原子力災害の複合災害によって疲弊した福島県浜通りを中心とする東北の復興を実現し、世界に冠たる創造的復興を目指す中核拠点として令和5年4月、浪江町に設立された福島国際研究教育機構(F-REI)の2年間の挑戦について、研究開発と産業化の取組を中心に紹介する。
参加方法 ・リスク・レジリエンス工学学位Pの学生・教員は申込不要です。
・それ以外の筑波大学の方は、所属先メールアドレスにて以下よりご登録ください。
https://forms.office.com/r/LEzRJWxsXf
企画担当・司会 秋元祐太朗(システム情報系 助教:R2学位P担当)
問い合わせ先 2025年度RERM担当 秋元(akimoto”at"risk.tsukuba.ac.jp)

第234回リスク工学研究会

講演日時 2025年6月30日(月) 18:15-19:15
場所 総合研究棟B0110とTeamsによるハイブリッド開催
講演者 鈴木真ノ介氏(小山工業高等専門学校)
講演題目 高専ならではの教育研究・教育方法・教材開発
講演概要 高等専門学校は,大学と同じ高等教育機関に分類される.ただし,その内容は大きく異なり,中学卒業直後の学生を扱い,実験・実習に力を入れていることはよく知られている.もちろん講義科目における授業スタイルもある意味大学とは一線を画す.本講演ではそのような高専教育における教育自体を研究とした事例や,興味深い授業を実践するための教育方法や教材開発について紹介する.聴講していただく大学院学生には,高専教育に興味を持って頂き,将来の進路として“高専教員”という選択肢を認知してもらえれば幸いです.
参加方法 ・リスク・レジリエンス工学学位Pの学生・教員は申込不要です。
・それ以外の筑波大学の方は、所属先メールアドレスにて以下よりご登録ください。
https://forms.office.com/r/2NKqQ32Lnx
企画担当・司会 秋元祐太朗(システム情報系 助教:R2学位P担当)
問い合わせ先 2025年度RERM担当 秋元(akimoto”at"risk.tsukuba.ac.jp)

第233回リスク工学研究会

講演日時 2025年5月26日(月) 18:15-19:15
場所 総合研究棟B0110とTeamsによるハイブリッド開催
講演者 長谷川大輔氏(東京大学)
講演題目 都市の人流データ計測と都市計画のためのモデル化について
講演概要 近年,ウォーカブルな街づくりや15分都市といった,持続可能な都市設計のために,人の流れを分析することが重要となっている.本発表では,ヒューマンスケールの都市計画を実現するために活用される人流データについて,その計測方法と都市計画に活かすためのモデル化・分析手法についての研究事例を紹介する.
参加方法 ・リスク・レジリエンス工学学位Pの学生・教員は申込不要です。
・それ以外の筑波大学の方は、所属先メールアドレスにて以下よりご登録ください。
https://forms.office.com/r/4hcngjjgaC
企画担当・司会 秋元祐太朗(システム情報系 助教:R2学位P担当)
問い合わせ先 2025年度RERM担当 秋元(akimoto”at"risk.tsukuba.ac.jp)

第236回リスク工学研究会

講演日時 2025年5月19日(月) 18:15-19:15
場所 総合研究棟B0110とTeamsによるハイブリッド開催
講演者 Hossein Yalame氏(Robert Bosch Gmbh)
講演題目 Privacy-Enhancing Technologies Under GDPR: Challenges and Solutions for AI
講演概要 As AI regulations evolve, companies operating in the European Union must ensure their AI services comply with the GDPR. Privacy-enhancing technologies (PETs), such as Secure Multi-Party Computation (MPC), have emerged as key solutions for enabling privacy-preserving data analytics while maintaining compliance. However, integrating PETs into real-world deployments presents both technical and legal challenges. This talk will explore the role of PETs under GDPR, focusing on how they support privacy-preserving applications, particularly in sensitive data analytics. Key regulatory considerations include data minimization, legal bases for processing, and cross-border data-sharing restrictions. We will also discuss Federated Learning (FL) as a privacy-aware approach and the practical challenges it introduces.
参加方法 ・リスク・レジリエンス工学学位Pの学生・教員は申込不要です。
・それ以外の筑波大学の方は、所属先メールアドレスにて以下よりご登録ください。
https://forms.office.com/r/4hcngjjgaC
企画担当・司会 西出隆志(システム情報系 准教授:R2学位P担当)
問い合わせ先 2025年度RERM担当 秋元(akimoto”at"risk.tsukuba.ac.jp)

第232回リスク工学研究会

講演日時 2025年4月28日(月) 18:15-19:15
場所 総合研究棟B0110とTeamsによるハイブリッド開催
講演者 崔 子歆(CUI ZIXIN/サイコキン) 氏(筑波大学システム情報系)
講演題目 The Body as a Mechanical System(機械システムとしての人体)
講演概要 The human body is a sophisticated mechanical system that adheres to the laws of physics. Many mechanisms involved in posture and balance control function unconsciously during fundamental daily movements. However, when these mechanisms fail—such as in instances of slipping or losing balance—we are inevitably made aware of our physical limitations. In this lecture, I will provide a detailed examination of the risk factors for back disorders from the perspective of human factors. > 人間の身体は、物理法則に則る精巧な機械的システムである。姿勢やバランスの制御に関わる多くのメカニズムは、日常における基本的な動作の中で無意識のうちに機能している。しかし、これらのメカニズムが破綻した場合、たとえば滑倒やバランスの喪失といった状況において、私たちは自身の身体的限界を痛感せざるを得ない。本講演においては、ヒューマンファクターの観点から、背部疾患(Back Disorders)のリスク要因について詳述する。
参加方法 ・リスク・レジリエンス工学学位Pの学生・教員は申込不要です。
・それ以外の筑波大学の方は、所属先メールアドレスにて以下よりご登録ください。
https://forms.office.com/r/4hcngjjgaC
企画担当・司会 秋元祐太朗(システム情報系 助教:R2学位P担当)
問い合わせ先 2025年度RERM担当 秋元(akimoto”at"risk.tsukuba.ac.jp)
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