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専攻パンフレット

リスク工学専攻パンフレット (英文版はこちら

専攻の概要

現代の社会は,航空機や自動車などの移動体や巨大エネルギープラントの事故,都市・地域災害の 発生などをはじめ,さまざまな危険にさらされています.また,情報・通信技術の飛躍的発展による利便性向上の一方で,個人情報の盗用,電子的詐欺の巧妙化など,いままでになかった新たなリスクも発生しています.

リスク工学専攻は,これらの問題に的確かつ柔軟に対応でき,近未来に起こりうる多様なリスクを予測・制御する能力を持つ高度専門職業人の育成と最先端科学技術の先導的研究を目指しています.また,理論・応用研究の成果を社会の「安全・安心」構築 に貢献できる研究教育体制を具備し,先端科学技術を創出するリーダーシップを発揮できる若手研究者の恒常的輩出と,世界的視野に立ったリスク工学研究の先導的役割を担うことを目的としています.

現代社会におけるリスク発生とその解決をめぐる多種多様な問題の中で,リスク工学専攻では,とりわけ次の4分野に焦点を当てた教育・研究を行っています.

1.トータルリスクマネジメント分野

リスク発見・予測・評価に必要な数理情報的手法(データマイニング,確率・統計モデリング,ファジィ理論,証拠理論,進化計算等),リスクの認知と制御のための人間機械協調のあり方の考察.

2.サイバーリスク分野

インターネットの利用に伴い急速に需要が増大している情報セキュリティ技術,その根幹をなす暗号理論と認証の方法.さらに,それらを包含する現代情報理論の考察.

3.都市リスク分野

地震等の自然災害,火災,事故といった都市に存在するリスクに関する対策と管理.災害発生メカニズムの解明,脆弱性評価,被害予防・軽減,事前対策,緊急対応,復旧・復興等の危機管理・緊急事態管理,リスクベースの意思決定手法,リスクコミュニケーション手法,情報管理手法等.

4.環境・エネルギーリスク分野

地域の環境汚染と地球規模の環境問題を分析し,社会の持続可能な発展を考察.さらに,原子力発電施設など巨大技術のリスク解析と,被害を軽減する事前・事後方策の考察.