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教育目標

今日我々を取り巻く情報ネットワークや巨大システムの及ぶ範囲が広がるにつれて,不確実性とその影響の大きさはますます増大している.リスク工学専攻は,多様なリスクを科学的・工学的な方法により解明できる高度な技術をもつ研究者の育成と社会で活躍できる人材の輩出を目指す.

すなわち,リスク解析・評価のための基礎理論や関連情報処理技術を習得していると同時に,リスクに関する現実の問題について豊富な知識と関心を持ち,これらの問題に対して広い視野と強いリーダーシップをもって,問題設定から工学的手段による解決までの一連のプロセスを理解し,プロジェクト運営能力を発揮して具体的な解決手段を考案・開発することができる人材の育成が,我々の目指す教育である.

この教育目標に従い,次の各項目が達成されるように履修指導を行う.

  1. リスク解析・評価のための基礎理論を習得している.
  2. リスク解析・評価に関連する情報処理技術を習得している.
  3. リスク工学の対象である現実の問題について学習している.
  4. リスク工学の対象を広い視野で捉えることができる.
  5. リスクにかかわる問題について,問題設定から工学的手段による解決までのプロセスを理解し,具体的解決手段を考案・開発することができる.
  6. 研究チームや研究プロジェクトのなかで,役割分担を果たすことができ,必要に応じてリーダーシップをとることができる.

前期課程では,上記の項目について基本的要件を満たし,実社会で活躍できる人材の育成を目指している.後期課程では,上記項目3~6についてはより高度な水準の能力を兼ね備え,プレゼンテーション・コミュニケーション能力に優れた国際的な通用性の高い研究者・高度専門職業人レベルの人材の育成を目指している.

なお,アドミッションポリシーとして,前期・後期課程ともに,広くリスクに関心をもつ人材を求める. 後期課程については,今日のリスクの多様性に鑑み,教育目標における項目1,2は,広範な諸分野のいずれかにおける不確実性や現実のリスク・セキュリティ・セイフティに関わる基礎や情報処理を意味することに注意する.