本研究室は「社会課題解決につながる情報サービス技術の創出」をビジョンに掲げており,それぞれの研究テーマは適用先・実用化を見据えて課題設定を行っています.
膨大な数の配備が必要なIoT機器など,ネットワークサービスを構成するオンライン機器は今後増加が見込まれます.このテーマではコンピュータハードウェア固有の特徴情報(クロック周波数特徴)をネットワーク経由で抽出し,これを機器の識別子として活用することで,オンライン上の機器の信頼性を担保する基盤技術を研究しています.
すべてのネットワーク接続を光で完結する次世代ネットワーク,All-Photonics Network(APN)の研究開発が進んでおり,一部のネットワークインフラで商用サービスの提供が始まっております.しかし,APNで提供される超低遅延性は観測が難しいこともあり,その効用を十分に説明できていない現状があります.本テーマでは「遅延」をキーワードとしてネットワークアプリケーションを評価することで,APNインフラの有用性を研究しています.
スマートフォンやIoT機器などのSIM通信モジュールを搭載した情報端末は,いまや世界中に展開されています.本テーマでは高い耐タンパー性を有するSIM通信モジュールの機能に着目し,SIM上で動作するアプリケーション(SIM Applet)による情報保護システムを研究しております.
社会の労働力不足が進む中,通信インフラ事業者の現地での物理的な保守・管理作業が必要なケースで,人手不足により遠方の拠点から技術者を派遣する形態が多く,負担が大きくなっています.このテーマでは,将来の通信インフラ設備の維持のために,従来人手が必要だった物理作業を代替できるロボットシステムの実現を目指しています.
労働力不足は教育機関においても深刻な一方で,その期待される役割として学習・進路指導にとどまらず,メンタル面のサポートまで広がってきています.学生/生徒の学校での活動状況,例えば日々の登下校,授業出欠席,イベント参加有無,バイタルなどの総合的な情報はメンタル異常の判断などの貴重な情報源として期待できますが,多くの教育機関においてこれをリアルタイムに把握・分析して指導に活用することは,人手も足りないため容易ではありません.
このテーマは教育現場で,従来教職員が担ってきた指導の稼働を情報システムによって代替することで,人手不足と質の高い指導の両立を目指しています.これまでの取り組みでは学生/生徒の登校状況をリアルタイムに登録・確認できるクラウドサービスベースのDXアプリケーション「OKPASS」を開発し,一部の国立高専で運用を開始しています.
※OKPASSの商用サービスは株式会社MOOBONより学校向け出席管理システム「アテンド+」が提供されております.
当研究室では,OKPASSシステムなどによってデジタル化された学生/生徒の活動データを用いて,教職員に成り代わって異常兆候を自動的に分析・報告するアドバイザーシステムの研究・開発を進めています.
近年,デジタルツインやメタバース技術が注目されており,併せて3Dコンテンツの需要も大きくなっておりますが,そのコンテンツ作成は負担が大きい現状があります.このテーマは3D空間を構成するコンポーネントにおいて,規模が大きい背景オブジェクトに注目し,これを自動的に生成する支援ツールを研究開発しております.
ロボットの移動性を用いた試作VRシステムで,人間の体性感覚に訴える没入感覚を研究します.