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リスク工学研究会(Risk Engineering Research Meeting:RERM)

趣旨

近年,個人・企業等の自然災害のリスクおよび社会リスクに対する関心は高くなってきている. 地球規模での高度情報化が進み,社会システムも複雑化する一方で,ひとつの事象を限定的な分野内で把握し,問題点を解決することは年々難しくなっている. リスク評価の難しさは,社会の複雑化と密接に関連しており,リスクに対する関心の高まりは,昨今の複雑かつグローバルな社会事象を反映していると思われる. そのような背景の中で,電子情報,機能工学,社会工学という「リスク」をキーワードとして集まった,異なる分野の研究者により構成されるリスク工学専攻には,これらのニーズに応えるポテンシャルがあると考えられる. しかし,そのためには抽象的なレベルでの議論ではなく,具体的な構想を練らねばならない. それには次の二点が必要であると考える. ひとつは,各構成員がリスク工学に適した研究をしっかりと進めていくことであり, もうひとつはこれらの各研究を可能な範囲で連携していきリスク工学専攻内での共同研究プロジェクトとして立ち上げることである. それらが集まった時に自ずとリスク工学専攻としてのユニークな将来構想が見えてくる.

2019年度開催RERM

第182回リスク工学研究会
講演日時 2019年10月7日(月)18:15-19:15
場所 筑波大学総合研究棟B-0110公開講義室
講演者 高橋雅夫氏 (独立行政法人統計センター 情報技術センター長)
講演題目 公的統計の品質向上に関する取り組み
講演概要 公的統計の品質に関しては、最近いろいろなところで話題になっているが、公的統計の品質を確保し向上させるための取り組みは、実は政府の統計部局等において従前から行われてきたところである。そのような取り組みが公的統計の作成過程の隅々まで浸透していれば、公的統計の正確性や信頼性が損なわれるような事態はほとんど生じることはないものと考えられる。 本講演では、我が国における公的統計の品質の確保・向上に関する体系的な取り組みについて紹介するとともに、講演者が関わってきた公的統計の品質向上に関する具体的な研究の概要やその成果について紹介する。
企画担当・司会 イリチュ(佐藤) 美佳(システム情報系 教授: リスク工学専攻担当)
問い合わせ先 2019年度RERM担当 高安亮紀(takitoshi"at"risk.tsukuba.ac.jp)

第181回リスク工学研究会
講演日時 2019年7月1日(月)18:15-19:15
場所 筑波大学総合研究棟B-0110公開講義室
講演者 齊藤裕一氏 (システム情報系 情報工学域 助教)
講演題目 ヒヤリハットデータ解析に基づく先読み運転知能の高度化
講演概要 歩行者事故は,環境,人的,また車両要因の交錯の結果であり,発生頻度が稀である一方で,重篤な被害を生む可能性が高い.スマートモビリティ研究拠点では,2004年度からドライブレコーダを用いたヒヤリハットデータを収集し,データベースを構築している.ヒヤリハットは,交通事故より高確率で発生しており(ハインリッヒの法則),ヒヤリハット研究の目的は,事故・ヒヤリハット発生のメカニズムを明らかにし,有効な予防安全技術を構築することである.本講では,対歩行者のシナリオを対象に,走行環境の文脈特徴から予測される潜在危険度を推定するモデルの構築ならびに知識情報の更新に基づく運転知能の高度化(Cyber-Physicalシステム)について概説する.
企画担当・司会 高安亮紀(システム情報系 助教:リスク工学専攻担当)
問い合わせ先 2019年度RERM担当 高安亮紀(takitoshi"at"risk.tsukuba.ac.jp)

第180回リスク工学研究会
講演日時 2019年6月17日(月)18:15-19:45
場所 筑波大学総合研究棟B-0110公開講義室
講演者 (1)今井賢樹氏 (東京電力HD 立地地域部リスクコミュニケーター)
(2)石田守也氏 (東京電力HD 立地地域部原子力センター)
講演題目 (1)福島第一原子力発電所の事故と廃炉作業の現状
(2)企業はどのような人材を求めているか
講演概要 (1) 2011年3月11日の大震災に伴い発生した福島第一原子力事故の概要とその後の廃炉作業の課題である核燃料の取り出しや日々増え続ける汚染水への対策、事故直後は過酷であった作業現場の改善状況などを説明する。また、事故を起こした東京電力HDの福島復興へ向けた取り組みや事故後の日本の原子力発電所の動向についてもあわせて紹介する。

(2) 千人近い採用面接の経験を有する元人事担当者から、「企業がどのような人材を求めているか」について、様々な企業が面接で確認するポイントはもちろん、自らが見るポイントも紹介し、今後採用面接に臨まれる学生に、ヒントにしてもらい、かつ今後の学生生活の送り方にも留意いただけるよう事例を元にお話しさせていただく。また、今後就職を迎える学生に、「仕事する上で大切なこと」についても自論と実際の事例(共感いただける内容を吟味)をお話しし、今後の糧、普段の行動、習慣に変化を及ぼすきっかけとしてもらう。
企画担当・司会 岡島敬一(システム情報系 教授:リスク工学専攻担当)
問い合わせ先 2019年度RERM担当 高安亮紀(takitoshi"at"risk.tsukuba.ac.jp)

第179回リスク工学研究会
講演日時 2019年6月3日(月)18:15-19:15
場所 筑波大学総合研究棟B-0110公開講義室
講演者 木下陽平氏 (システム情報系 社会工学域 助教)
講演題目 合成開口レーダー干渉法(InSAR)で大気を診る: GPSに続く宇宙測地技術の気象学的応用へ
講演概要 合成開口レーダー(SAR)の応用技術である干渉SAR(InSAR)は、自然災害や人間活動に伴う地表面の変位をcmオーダーの精度で面的に抽出できる唯一無二の技術であり、いまやGNSSと並ぶ強力な宇宙計測技術の一つである。InSARはGNSSと同様にマイクロ波が地球大気、特に対流圏内の水蒸気の影響を受け計測精度を制限しておりその補正は重要な研究課題のひとつであるものの、見方を変えればこれは新たな水蒸気観測手法としてInSARを活用することで、基礎研究およびレジリエンス社会の構築に貢献できるポテンシャルを持っている。講演ではInSARによる気象学と測地学の学際的分野をテーマとした私の研究を紹介し、今後の研究計画・構想について展望を述べたい。 /td>
企画担当・司会 高安亮紀(システム情報系 助教:リスク工学専攻担当)
問い合わせ先 2019年度RERM担当 高安亮紀(takitoshi"at"risk.tsukuba.ac.jp)

第178回リスク工学研究会
講演日時 2019年5月20日(月)18:30-19:30
場所 筑波大学総合研究棟B-0110公開講義室
講演者 本城慶多氏(埼玉県環境科学国際センター温暖化対策担当/主任)
講演題目 気候変動の不確実性と集団の意思決定
講演概要 将来の気候変動が社会にもたらす損害に対してあらかじめ備えることを「適応」と呼ぶ.適応研究では,気候シナリオに基づいて気候変動の影響評価を行うが,全球気候モデルに関連する不確実性のため,CO2排出シナリオ(代表的濃度経路)が同一であっても予測結果は大きくばらついてしまう.また,気候変動の影響は均一に顕在化するわけではなく,主体(例:自治体,工場,事務所,世帯,個人)に依存する.このような複雑な状況において,集団全体(社会)にとって効率的な適応策を設計することはきわめて困難な作業である.本講演では,埼玉県の業種別電力需給を題材として,気候変動の不確実性と集団の意思決定について考察する. /td>
企画担当・司会 鈴木研悟(システム情報系 助教:リスク工学専攻担当)
問い合わせ先 2019年度RERM担当 高安亮紀(takitoshi"at"risk.tsukuba.ac.jp)

過去のRERM

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