燃料電池システムのうち、最も故障頻度が高いのが燃料電池スタックであると報告されています。普及に向けてシステムの信頼性向上が課題となっており、そのためには故障や不具合の早期発見をシステム運転状態で判断する必要があります。
本研究室では運転中の燃料電池スタック内部の磁場を測定することで面内電流分布を明らかにし、故障診断技術への応用を検討しています。
このほかにも、FC/H2班では水素供給インフラや水素コミュニティに対して研究を行なっています。
<これまでの研究タイトル>
地球温暖化や資源枯渇といった環境・エネルギーリスクへの対策として、利用時のCO2排出量や化石資源消費の少ない、再生可能エネルギーシステムの導入が期待されています。
しかしそれらのシステムは利用時以外の資源・原材料の採取・輸送や製造、廃棄物処理においてCO2排出やエネルギー消費が生じます。その為、本当にシステムが環境・エネルギーリスクを低減できるかについては、システムのライフサイクル全体の評価(ライフサイクルアセスメント)が必要となります。
本研究室では、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーシステムや水素などの新エネルギーの導入に関して、日本および中国やインドといった環境・エネルギーリスクに大きく影響力を持つ地域を対象にライフサイクルアセスメントを行っています。
<これまでの研究タイトル>
近年増加する停電問題に対してレジリエンスの強化が求められています。太陽光発電などの再生可能エネルギーを用いた分散型電源は主に低炭素を目的とした導入が促進されていますが、長期的な停電に対応する能力であるレジリエンスの定量的な評価も重要です。
当研究室では、蓄電池併用型太陽光発電(PV)システムのレジリエンス性を環境性・経済性などの項目と比較しながら定量的な評価を行っています。
<これまでの研究タイトル>
太陽光発電システムは一般に20年以上運用することが期待されていますが、長い運用期間中における性能低下や構成機器の故障が生じることが明らかとなってきました。この状況を放置した場合、性能低下や故障によって生涯発電量が低下するだけでなく、危険性に対するリスクが高まることが懸念されます。
当研究室では、デバイスだけではなくシステム全体としての信頼性評価を行い、故障診断手法などの研究を行っています。また、産業技術総合研究所とも連携をとっており、共同で研究を行っています。
<これまでの研究タイトル>